パールエナメル
透過性と審美性が両立したオールジルコニア
歯科用ジルコニアは一般的に強度を上げると不透明感が増して審美性が低下します。そこで私たちは”高い強度と審美性を両立”するために、大手ジルコニア製造会社のアダマンド社とオリジナルジルコニアディスクを共同開発しました。何度も綿密な打ち合わせをして強度と色調の検証を繰り返したことで、パールエナメルはe.maxの約2倍の強度である1,100MPaの曲げ強さを有しながら、オールジルコニアとしては高水準の最大透過率55%を実現しました。さらに自然なグラデーションも付与したので、パールエナメルはオールジルコニアの中で最も審美性の良い補綴物となりました。
オールジルコニア3種類比較
歯科用材料としてのジルコニアの特徴や歴史については、こちらで詳しくまとめています
パールエナメルの特徴
色調
ジルコニアディスクに、あらかじめ透過性のある4層のグラデーションが付与されています。
このジルコニアディスクから削り出すことで、咬合面(切縁部)から中央部、歯頚部へと自然なグラデーションで表現された補綴物が製作可能です。
オールジルコニアでグラデーションが付与された補綴物といえば「パールマルチレイヤー」がありますが、パールマルチレイヤーよりもグラデーションの境目が目立たない均一でなめらかなグラデーションが特徴です。
グラデーションのイメージ
パールマルチレイヤーでは、層の境界部分でコントラスト比が異なっていたため、急に色が濃くなったり等の不自然なグラデーションになってしまう場合がありました。パールエナメルでは、層の境界部分が判別できにくい材料を使用しているので、切端から歯頚部に向かって均一でなめらかなグラデーションを得ることが出来ます。
透過性
歯頚部から咬合面(切縁部)にかけて透過率が高くなり、オールジルコニアらしからぬ透過率を誇ります。そのため従来型のジルコニアと比較して、より天然歯質に近似した透過性が得られるので、口腔内で残存歯牙とマッチしやすくなります。
パールエナメルは透過率の幅が大きく(44~55%)、切縁部の透過率は55%もあるため抜け感を表現できます。
オールジルコニア透過率比較
ジルコニアの厚みが増すと透過率は減少します。クリアランスが大きい症例やインプラント支台、ポンティック部は、十分な透過性が得られない可能性が高くなります。
強度
高い透光性を有しながら1100MPaの曲げ強さがあります。高強度タイプのオールジルコニアである「パール」よりは劣りますが、T-プレス(e.max)と比べると“2倍”の曲げ強さを誇ります。
補綴物として十分な強度をもち、オールジルコニアの中で最も審美性に優れているため、小臼歯・大臼歯に最適な補綴物です。
連結本数は6歯まで保証対象で製作可能なため様々な症例に対応できます。
連続するポンティックは2歯まで
連続する延長ポンティックは1歯まで
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パールエナメルの写真
補綴物詳細
補綴物名 | パールエナメル |
分類 | ジルコニア / オールジルコニア |
曲げ強度 | 1,100MPa ★★★★★☆ |
審美性 | ★★★☆☆☆ |
透過率 | 44~55% |
生体親和性 | 良 |
最大連結本数 | 6歯まで |
最大連結ポンティック数 | 2歯まで |
最大連結延長ポンティック数 | 1歯まで |
IOS(デジタル印象) | 対応 |
保証期間 | 5年間 |