ニュースレター

No.60 模型の3Dプリントまでのワークフロー  

No.60 模型の3Dプリントまでのワークフロー  

2017年9発行

8月下旬に都内で開催された、「模型の3Dプリントまでのワークフロー」に参加してきました。このイベントは、先日3Dプリンターの検証でデモ機をお借りしたFormlabs社と、口腔内スキャナー最王手の3Shape社の2社に、企画の依頼をして開催してもらったイベントです。今回使用したのは、3Shape社製の口腔内スキャナー「TRIOS3」と、Formlabs社製の3Dプリンター「Form2」。スキャニングから3Dプリントで模型をおこすまでの一連の作業を、実際に操作して進めることができたので、より仕事の流れや作業感をつかむことが出来ました。

口腔内スキャナーの扱いは初めてだったため、慣れない手つきで戸惑いながらも、およそ1分程度でスキャニング出来てしまいました。スキャニングデータはリアルな色調で再現されるので、マージンラインを直感的に確認出来たのも良かったです。また、スキャニング中に歯牙のシェードを自動で測定してくれるので、シェードテークの手間が省け、チェアタイムの短縮にも繋がるのではないかと思います。

  • CADスキャン
  • データ書き出し(STL)
  • 専用ソフトで読み込み
  • 3Dプリント

3Dプリンターでの模型製作は、「Form2」に限らずほぼ全ての機種がSTLデータを利用して造形します。統一のデータ形式になったことで、メーカーに縛られずにデータの受け渡しが出来るようになりましたが、これまでは自社で大規模な3Dプリントの設備環境を整えるか、データを送ってメーカーに模型を造形してもらう「センター方式」しか方法がありませんでした。これでは、“コスト”も“時間”もかかるためなかなか普及しなかったのですが、3Dプリント機器がラボ用に“小型化”されたことで、一気に問題が解決されました。今後は保険治療にも口腔内スキャナーが適用になると思われ、多くの模型が3Dプリントの選択肢として挙げられるようになると思います。

従来の石膏タイプの模型では、患者さんから採得したアナログの印象が必要で、正確な印象採得をするには“手間”と“時間”、そして“技術”も必要な作業でした。さらに、石膏作業でも“混水比”を量る作業や、“真空練和”“脱泡”“硬化時間”など、注意が必要な作業が多くあります。これらの作業をデジタル化することで、非常にワークフローがシンプルになり、尚且つ精度の高い模型が作れるようになったと思います。

弊社では、3Dプリンター「Form2」の導入を予定しております。デジタル技術は想像を超えるスピードで進歩し、正直ついていくのが大変なこともありますが、よりよい補綴物を目指してチャレンジしていきたいと思います。

しかし、あくまで模型製作は補綴精度を上げるひとつの工程にすぎません。患者様にご満足いただける補綴物をご提供するために、今後も技術と知識の向上に励んで参ります。

おすすめ記事

-ニュースレター
-