2023年5月発行 No.126 / 記事執筆:渡部
オーラルスキャナー(IOS)
近年では、オーラルスキャナー(IOS)の精度の向上や低価格の機器も多種となり歯科医院様による導入も多く見受けられるようになってきました。デジタルソリューションの普及に伴い、弊社でもIOSでの受注数が全体の30%弱を占める割合になりました。今月のすりーびー通信ではこれまで携わってきたデジタルソリューションについての質問・疑問についてご紹介させていただきます。
機種別性能差
今後導入をご検討されている医院様からどのメーカーのオーラルスキャナーがおすすめなのかという質問をいただきます。上位機種ではスキャン速度、撮像のスムーズさなども高い評価を受けており、ソフトウェアの機能に関しても下位機種にはない性能となっているようです。印象精度の方は、製作している側からしてみると低価格帯の機種のものでも決して劣っているとは思えない精度になってきているのではないでしょうか。フィットに関しては、同じ症例でアナログ・デジタル両方での比較検証をさせていただいておりますが誤差は感じられないと思います。
IOSシステム
メーカー別使用割合 <弊社お取引先医院様>
弊社の医院様がオーラルスキャナーを使用されているメーカーの割合を申しますと、アライン・テクノロジー社(インビザライン社)のiTeroが最も多く全体の40%、次いで3shapeのトリオスが30%、デンツプライシロナ社のセレックが20%、その他でヨシダ社のトロフィー、MEDIT社のMEDIT i500・i700、SHAINING 3Dが合計で10%といった内容になっております。
適合精度をよくするには
また適合精度に関してのご質問もよくいただきます。IOS技工物を製作するにあたり適合に関しては2点ほどご提案させていただいております。1つは圧排糸を使用した印象方法です。アナログ印象での使用もさることながらデジタル印象でもメーカーの方では推奨されています。マージン設定時にも明確でとても分かりやすくなります。もう一つはデータ上でのマージン設定をしていただくことをお勧めさせていただいております。設定していただいたマージンをそのままデータ上で反映できない機種などもあり、弊社の方で補正・再設計する際に非常に参考になります。医院様にはひと手間かと思われますが、適合精度の向上やチェアタイム・連絡確認時間の削減にもなるかと思われます。
IOSインプラントも徐々にではありますが普及してきております。こちらは対応できていないメーカーもありますので、ご要望がありましたらまずお問い合わせ頂ければ幸いです。